鶴屋開店休業回転ベッド

あたしの創作世界の基盤。だけどとてつもなくフレキシブルでヨレヨレにブレてる。キャラが勝手に動くんだ♪

俺とおまえ4※R18

なんだか50も目前の48歳にして
俺達夫婦は週1営業という嬉しい流れに
なったのだが。
意外とつらくない。
正直俺はいつ音を上げるか
自分で自分が心配だったのだ。


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だが、必死で喘ぎを我慢する妻に
いつでも興奮したし、尽きることがなくて
なかなかの成績を残してきたと思う。

四十代後半ともなると
酷いと何ヵ月も清い関係のままだったり
双子を自然分娩で出産した妻に向かって

「ご無沙汰過ぎて処女にもどっちゃって
ないかな?痛かったらごめんよ。」

なんて冗談をかまして小突かれたりするのである。
そんな俺達が、今、週1か。
これも俺に対してずっと甘酸っぱい気持ちを
抱いてくれていた妻のおかげであろう。
最近は妻の笑顔に切なく胸が痛むときがある。



「もっと、声出せよ。」
布団の中であいつの耳たぶを舌で弄ぶ。
はあはあと息が荒くなる。
喘ぐ声がかわいいのに
あいつはなかなか聞かせてくれない。

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「んん。いやぁ。聞こえちゃうから。」
どうも深夜でもかなりの確率で起きている
息子たちのことを気にかけているらしく
美月は唇を噛んで喘ぐ声を飲み込んでしまう。
「やつらは聞きたくなきゃ耳を塞ぐし
聞きたけりゃきいてやがれってんだ関係ねえ。」
なんだか小島よしおみたいなことを言って
俺は美月の胸を揉みしだく。
「ん、やあん。」
色っぺえ。いいぞ。
「美月。綺麗だよ。愛してる。」
「あん。亮ぅ。素敵。」
美月は年を重ねて体質が変わってきたのか
体に少し脂肪がつくようになった。
見た目は変わらないがさわり心地が柔らかい。
胸も以前よりふっくらして揉んで気持ちよく
なってきた。こんなに気持ちよくなったのに
なかなかやらせてくれなかったんだから
意地悪だろ?だから俺は美月自身があまり
快感を感じなくなったのだろうと思っていた。
最近、それがひどい勘違いだったのに気づいた。
美月は以前にも増して感度のいい体になって
いたのである。
「求めすぎちゃうかもしれないから、セーブ
してたの。夜はずっと裸で抱き合っていたい
なんて言えないもん。」
俺は口あんぐりで美月のことを見ていた。
「亮、体壊すよ。」
モジモジしながら大胆なことをいう妻に
自分の下半身は素直に反応した。

「あ、あ、あああ!んあああ!!」
「美月ィ!うはあ!」

美月は満足そうに俺にしなだれかかる。
俺も美月にメロメロになってしまう。

ここまで来てこんなステージが控えていたとは
あらためて驚きにため息が漏れた。

土曜の夜が待ち遠しい俺と、
あまり日常顔には出さない妻。
俺はまたイタズラ心がムクムクと頭を
もたげはじめた。

夕食を温め直す妻の後ろから忍び寄り
洒落で済むように、耳に軽くキスをするに
留めた。かわいらしく、産毛が桃のような
彼女の耳たぶに唇を寄せて、触れる。
うふ。あんまりかわいいから近くで見てたら
近づきすぎちゃったんだよごめんよ。
俺は言い訳まで頭で考えてニヤニヤしていたが
美月はビクビクと体を震わせて感じたあと
感じてしまったのが気に入らなかったのか
真っ赤になって怒り出した。


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「んもう!なにすんのよぅ!いつもは
ちょっかい出さないって約束したじゃんっ!」
「えー。」

俺が考えた言い訳を言う間もなく
美月の手がべしっと頭に飛んできた。

「痛いよぅ美月ィ!」
「おいたした罰ですぅ!」

まあ、怒る美月も可愛いんだけどね。

「やりたいときにやりたいだけやるように
なったら逆につまらなくなるよ?」
美月はそういうと俺を正面から見つめて
唇にキスしてくれた。

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「えへ。ダメだよ。毎晩したくなる。」
「いや、俺は毎晩だって!いいよ!!」

夕食を食べたあと、風呂に入ると
美月が脱衣所から声をかけてきた。

「背中流してあげるよ。」

一緒に風呂に入ってくれるかと
ニヤニヤしながら待っていると
美月は膝までスウェットの裾をまくり
普通に流し場に立つ。
「出といで。」
俺は少しガッカリしながら湯船を上がる。

「お疲れさま。」
美月は機嫌よく俺の体を洗ってくれる。
「出来ればこいつも洗って。」
お約束のオヤジギャグをかますと
「んもう。亮はスケベだね。」
なんて笑って返してくれた。
なんか嬉しそうだ。
これは。
今日はまだ水曜日だけど。
中日にイレギュラーがあったって
構わないんじゃないかな。
俺は、構わない。
「美月も入りなよ。脱いでこいよ。」
美月はモジモジしながらも頷いてくれた。

「まあ、なるべく風呂には一度に入った方が
節約にもなるしね。エコエコ。」

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なんで言い訳をさがしてんのかわからないが
美月はかわいい。小さめのぷりっとしたお尻を
ぷるぷるさせながら湯船に入ってくる。
こいつはスタイルがいい。
脚は惚れたきっかけになったくらいの美脚だ。
腕も長いし、きちんとウエストのくびれもある。
お臍もきちんと縦に空いている。
(これ、肥ると横になるんだよ。)
明るいところで改めてみると
今更ながら綺麗な体だ。

「亮は年の割にはお腹も出てないし
筋肉もちょうどよくついてて。カッコいい。」

美月も同じ思いで俺の体を見てくれていた。

「さっき、背中流してあげたのもね。
触りたかったの。」

かわいい。俺はズッキーンと胸が痛んで
鼻の中で熱いものがつたって
ふと見ると湯船のお湯がうっすら紅い筋で
色づいていた。
あれ。
俺は鼻血を出していた。

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美月は笑い疲れるまで笑い転げていたが
先に風呂から出た俺に
鼻血はティッシュを穴に詰めず
小鼻を押さえて血は拭うだけにする
のぼせかもしれないから冷やせと
アドバイスをくれた。
俺が出たあと、また風呂場から
美月の笑い声が響いた。


台所に行くと卓がコーヒーを淹れていた。
俺が下半身にタオルを巻きティッシュで
鼻を押さえているのを見て
訳がわからないといった表情で首を傾げた。

「どうしたのオヤジ。」
「いや。風呂場で鼻血出て。」

「あれ?いま母さんが入ってんじゃなかったの?」

あ。一緒に入ったのバレちゃった。

「オヤジまさか。」

何かを悟った我が家の次男坊は美月にそっくりな
笑い声をあげて爆笑し始めた。

「何がおかしい?!コラ!」

卓とは身長が同じ175で、俺は手を真っ直ぐ
伸ばして軽く首を絞めにかかった。

「ぶはははは!いや、なんでもない!
ごめんごめん!おかしくないってば!!」


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くそう。卓には何かと見られたり悟られたり
そういうタイミングで部屋から出てきやがる。
まあ、昔から卓の方が反抗期も軽く
大人の事情にも冷静な反応をしてくる。
これ、渉なら俺の鼻血を見てもわらっちゃ
もらえないだろう。眉間に皺を寄せながら
バカじゃねえの?とかいって部屋にもどる。
そんな感じだろう。
ま、どっちもかわいい俺の息子だが。

「オヤジはほんっとお袋のことが好きだな。」
卓は呆れたように上から目線で言う。
俺のことはオヤジだが、美月のことは
その時の気分や話の流れで、
お袋と言ったり母さんと言ったりする。
俺はなんか恥ずかしくて自分の母親を
お袋とは呼べなかったが、逆にウチは普通に
名前で呼ぶへんな習慣が定着していた。
俺は年老いた母のことを、よしのさんと
名前で呼ぶのである。
いや、よしのさんはよしのさんだから。

「美月はかわいい女だよ。まあお前らは
わかんなくても良いことだけどね。」
「俺達幼稚園の頃、お袋は男だと思ってたし。
だから、オヤジはホモだって。自分の本物の
母ちゃんはどっかにいるって渉と話してた。」
「甚だ失礼な話ではあるが、あの頃は本気で
そう思ってたよな。俺はあのとき笑いすぎて
酸欠で命を落とすかと思ったよ。」
こんなこともあったのだ。なつかしい。

「亮は鼻血止まったの?」
風呂上がりの桜色の頬が可愛らしい女房殿が
俺の顔を覗きこんだ。
卓はまたクスクスと笑い始める。
「卓はとっとと風呂にお入り。」
「はあい。」
美月と卓はそっくりだ。
同じ顔がチェンジして風呂に入って行った。
「なんか飲む?」
俺は冷蔵庫から麦茶を出した。
「じゃあたしも麦茶。」
美月がグラスを二つ出してくれた。

ソファに並んで座る。
今日は美月がパジャマを着ている。
最近はスウェットの上下で寝ることが多いの
だが、あれは脱がせるのに色気がない。
パジャマの場合はもうボタンを一つ外すと
胸をいじれるし、キスできるし、舐められるし。
いいよ。うん。
もう、若い頃に隙あらばエッチしようと
ドキドキでずっとそっちに神経研ぎ澄ましてた
あの感じだ。バカみてぇ。もう、面倒になって
きたぜ。やりたきゃやっていいじゃんなあ。
この女は俺のものだ。逆に言えば俺は自分の
女を満足させる義務があるだろ?

「美月。セックスするぞ。」

決定事項にして伝えた。
何故か俺の分身が元気よく了解!と
返事をしてくれたのだが
ま、それはいいとしてね。
俺は少しばかりビクついて隣の美月を窺った。

「んもう。わかったわ。」

美月は俺に擦り寄って軽く胸を押し当てる。

「愛してる。ねえ、お布団まで連れてって。」
ああ、いたい、いたい!
なんか急にカタくなったもんだから
角度が変わると同時に周辺の毛を巻き込んだ。
くうう!
「えへへ。ちょっとふざけちゃった。」
美月は受けをねらっての冗談だったと言い
ソファから一人で立ち上がる。
俺は彼女を抱き上げてその態勢からキスした。
さ、早くセックスしよ。
本当に美月は堪らなく幸せそうな表情で
俺の首に手を回した。
「やっぱり、しちゃうね。亮。」
「しないよりはした方がいいだろう。」
「んもう。ステキだよぅ。男らしくて
カッコいい。んふう。」
美月は強引な俺のことは、実は好きなんだな。
思えばつきあい始めたのだって、あいつの了解
なんてものは取らずにわかったな?で押し切った。
あれからあいつはずっと俺のそばにいてくれてる。

美月を布団に下ろし、すぐ上から覆い被さり
キスをした。唇をねぶってやる。美月は唇が弱い。
はあん。アはあっ。ンッンッンッ。
変化をつけてねぶり続けるとスゴく感じてる。
「あ、ああん。だめ、だめ。」
「何がだめなのさ。」
「やだ。こんな唇だけでイイの、恥ずかしい。」
「本当にお前は。いくつになっても
感じやすいな。じゃあ久し振りに指を……」
俺は彼女の手を口元に持ってきて、
まずは指先の腹から舐めあげた。
「あはあんっ!」
「相変わらずだな」
美月は若い頃、指が乳首に勝るとも劣らない
性感帯だった。
涙目でイキそうに感じていたのだ。
裸に出来ない場所でも、指だけである程度は
その気になる美月を責めた。
美月がイクのが先か、俺が痛いほど勃つのが
先かのチキンレース。夜の公園でそんな遊びも
よくやってた。
「あん!もう、来て!」
昔とひと味違うのは、もう彼女が中での快感も
知り尽くしていることだろうか。
欲しがる。
俺は彼女が欲しがるものを与える。
「どうだよ?いいのか?なあ。」
「あ、あはあ!あん!ああん。」
まあ答えは言葉で聞かなくても分かりきって
いるんだけど。言わせたい。もっと欲しいって。
美月がすんなり言葉に出せないのを逆手にとり
ゆっくりと言葉責めにする。かわいくて仕方ない。
ぐっと奥に入ったまま動くのを止めてみる。
「どうしたの?」
美月がなんだか淋しそうな不安そうな顔になる。
「美月の中、温かいな。ぬるっとして
柔らかいのにキツくて。キモチイイ。」
俺が少しだけ腰を回すようにすると
美月が体をひくひくと突っ張らせて
あっけなくイッた。
「ん、はああ。あふ。」
「俺、あんまし働いてないよ?」
美月は俺の首にしがみつくように抱きつく。
「だ、だって。」
動かなくてもイイ時はあるんだな。
何十年と抱いている体でも新しい発見がある。
愛する女とこうして獣になる悦び。
上下左右時には斜めから味わい尽くす。
夜は更けていく。




翌朝、ダイニングで珍しく起こされずに
早々にテーブルについていた渉が。
俺が向かいに座るとじっとりとした目付きで
こちらを見た。

「昨夜は遅くまで運動会でしたか?!」

え?
俺は多少血の気が引いた。

「ドタバタ賑やかだったからね。おかげで
寝不足ですよ?」

「いや。ごめん。」
俺は謝るしか出来なかった。
参ったなあ。これで美月がまたガードを固く
自らを厳しく律するようになると
口説きにくくなるな。

「お袋には言わないよ!こっちが恥ずかしいわ!」
「え、渉が俺の言わんとしてることを察して
くれちゃうなんて!」
「顔に書いてあるんだよ!邪魔すんなって。」
渉は彼女とだいぶ早くからエッチしていた癖に
いつまでもシャイだし、両親の下ネタを認めて
くれないのだ。特に美月相手はダメである。
それが今回は効を奏した。
「俺は、必要以上に暴れなければ干渉する
つもりはないよ。ただ夜は静かにって言いたい
だけだから。今度からは慎んでください。」
「も、申し訳ありませんでした。」

美月がゴミを出し終えて台所に戻ってきた。
「渉!早いねぇ!すぐ朝飯にするかい?」
いつもと違い、手間なく起きてきた渉を見て
美月は上機嫌だった。
「じゃあ、渉にはフランクフルトをサービスするよ。」
俺と渉は同時に珈琲を吹き出しそうになり
むせながら笑った。
い、いらねぇ!と渉は腹を抱える。
俺はフランクフルトは間に合ってる!と
滲んだ涙を手の甲で拭い、また笑った。
「あ、そう。じゃあ母さんが食べちゃうよ。」
するとさすがに渉が黙り小声で俺に耳打ちする。
母さんてわりと天然?
俺はキッパリ、そこもかわいいんだよ。と
締めくくった。