鶴屋開店休業回転ベッド

あたしの創作世界の基盤。だけどとてつもなくフレキシブルでヨレヨレにブレてる。キャラが勝手に動くんだ♪

ちょっぴり拗ねただけ

「美瑛、綺麗になってたね。あたしは
学園にいた頃に見かけたことがあるくらいで
話したりしたことないけど。
女として見ればあの娘の方が、レベルが
いくつも上だもの。」

浅海は台所で洗い物をしながら
居間でお茶をすする渉に話しかけた。
渉は不機嫌な顔で一言だけ返した。

「何拗ねてんだよ。勘弁してくれ。」

正直、期待していた返事とは
程遠いものだったためか
浅海もすこしばかり意地になる。

「そうよね。あたしみたいな女は。」

あなたよりだいぶオバチャンで。
高齢出産で、まだ大学生のあなたを
振り回しているし。
一緒に歩いていて華がある容姿でもなく
お腹は大きい、体のあちこちに余計な肉は
ついてきた、マイナスポイントだらけだもの。

はじめの一言だけ
口から出した。
あとは心の中で、自分に唱え続ける。
自虐的になるのを止められない。
渉に止めてほしいけど
これ以上面倒な女にはなりたくない。
自分のコントロールがきかないのは
単に妊婦ゆえの不安定さだけなのか
浅海にはわからなくなっていた。
確かに、雅也とはこんなことはなかった。

「浅海?」

いつのまにか涙が出ている。
顔がくしゃっとして
しゃくり上げながら肩まで上下している自分に
もうすべてが嫌になった。

でも、これで渉は私を慰めてくれる。
いつものように甘いキスをくれる。
そう思った浅海は、せめてしゃくり上げて
みにくく歪んだくちもとだけは何とかしようと
懸命に泣き止もうと努めた。

「お前だって、こんな頼りないガキ
どうして相手にしたんだよ。
あんなガッチリして優しそうな
旦那さんがいたくせに。」

「え?」

浅海は渉が何を言いたいのか
さっぱりわからなくて
一発で涙が止まってしまった。

「俺なんかよりずっと背は高いし
細マッチョ系で足長くて包容力ありそうで
男としてずっと上の旦那さんがいたんだろ?」

浅海はエプロンを外しながら手を拭くと
渉の隣に腰を下ろした。

「俺は、ずっとお前が好きだった!
言えなかったのはお前が結婚してた
からだろう?何いってんだよ!
俺にはあの頃からお前が一番だったんだ!」

浅海は堪らなくなって
渉を押し倒し、ズボンのベルトを壊すくらいの
勢いで外してパンツごと膝まで剥いた。
五分勃ちの竿を迷わず口にくわえて
吸ったり舐めたり甘噛みしたり
ありとあらゆる責めを繰り出した。

「ど、あ、浅海ぃ。」


浅海は渉の精液を飲み込むとまた
残りを吸いだすかのように
渉をしゃぶりつくした。
渉からは残り、というより
次の射精がお見舞いされたのだが
浅海は相変わらずノドを鳴らして
飲み下した。

「も、もう、やめろよ。」

渉の少し冷静になった声が
浅海を制する。

「渉ぅ。」

渉は体を起こして、自分の下半身にあった
浅海の顔を両手で包んだ。
大事そうに自分の側にもってきて
口に口を吸い付けた。
唇で唇に愛撫をする。
浅海は全身が痺れるくらいに
苦しいくらいに感じた。

「大好き。愛してるわ、渉!」
「お前は誰よりも綺麗だし、誰も敵わない
すごいいい女だよ。バカだな。」

渉は今度は浅海を押し倒してゆっくりと
身体中を愛撫し始めた。