鶴屋開店休業回転ベッド

あたしの創作世界の基盤。だけどとてつもなくフレキシブルでヨレヨレにブレてる。キャラが勝手に動くんだ♪

美月と亮 プロポーズ大作戦8

「どうもありがとう。」
タクシーを降りた俺たちは、
腕を組んでホテルに入った。
「うふふ。知らない土地だと大胆だね。」
美月は俺の腕に抱きつくように絡みついてる。
部屋に入ると、靴も脱がないうちからキスの雨。
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「亮う。ンふ。大好きい。」
美月からだ。何度もちゅっちゅっと。
可愛くキスしてくれた。
「うれしい。ずっとこうしてキスしたかった。
亮に。」
「キスだけじゃない。今日はもっとイイコトしてやるから。
俺じゃなきゃ出来ないこと。」
「そうだね。亮じゃなきゃ出来ない。
させないよ。」
俺は少しキザだが、美月をお姫様ダッコ
ベッドに運んだ。
どさっと降ろすと覆いかぶさってキスした。
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「ああん。」
美月にすぐクビを決められる。こうされると
色んなところに仕掛けたいのに
先に進めない。もうずっと抱き合うだけでいい。
いつも美月は言う。
「そんなわけにはいかないよ。」
「あんっ。」
俺は美月の首筋から降りて、
胸もとに唇を這わせる。
はだけていく胸に、恥ずかしそうに身をよじって
感じる美月。
「やだあ。いきなりいやあ。」
「今日は恥ずかしいことをしてあげる。」
「ああん。いじわるう。」
くっそう。かわいいぜえ。
「は、はああ、あんん、ああ〜んん。」
普段そうそういきなりの乳首責めとか、
クンニとかはしない。
今夜はいきなり行かせてもらう。
どうしてかっちゅうと。
そう。俺のが限界だから。
「うふふ。濡れてきたぜえ。美月い。」
俺はさっそくコンドームを装着する。
手早く行く。
もう美月はメロメロになっていて、
はあんとかいってピクピク感じてる。
美月だっていきなりされたいと思っていただろう。
前戯なんかそこそこに、貫かれて動きたいって
思ったはずだよ。
「んっくうう…んん。」
「我慢しなくたっていいのに。声出せよ。」
「あ…あ、あああんん。はああ〜んん。」
よかった。まだ美月の中で動く余裕がある。
二回目はゆっくりと感じさせてやるから。
いまはジェットコースターみたいに
あっという間の激しい快感に酔いしれよう。

「あん。ああ〜ん。亮う。好きィ。
あん。愛してる。」
二回目は囁きあいながらゆっくり昇りつめる。
「美月。俺も、愛してる。お前なしの夜は
辛かったよ。」
「浮気。してない?」
わかってるくせに。聞いてみたいの?
「したっていったらどうするの?」
「んもう。絶交だよ。亮なんか大っ嫌い。」
「ばか。してるわけないだろ?浮気なんて。」
「亮。うれしい。」
「俺だって。」
美月は俺の愛撫に可愛く感じて身をよじる。
すこし、じらしてみた。
「どうしたの?」
「うふ。もう欲しい?」
美月はけっこう切羽詰ってる頃なのに、つよがる。
「そんなこと、ない。」
「うそ。じゃ、あげない。」
すごく切なそうにする。素直になんなよ。
「だって。んもう、いじわる。」
「自己主張はきちんとしないと。どうしてほしいの?
何を、どこに、どうしたいの?」
「いや、いや。んもう亮のバカあ!」
「うふふ。ここに、これを。こうしてほしいんだろ。」
俺は自分のムスコを美月に握らせて、
自分から入れる仕草をさせた。
「あああんん!!いやいやあ。
…亮う。いやだよう。」
かわいい。もっと苛めたい衝動に駆られるが堪えた。
美月は観念した様子で言った。
「あん。はやく、入れてきて。亮の。入れて。」
「すき?俺のセックス。」
「ああん。はああ。好きい。大好きい。」
俺は美月をかわいがりたおしてやる。

あんなにひどい意地悪をしたのに、
美月は俺にキスしてくれる。
「今日は、いじわるだった。」
でもやっぱりいじわるされたという自覚はある。
「ごめん。かわいかったんだもん。」
俺のひざに座って首に腕を巻きつけてくる。
「でも。すき。あたし、亮のセックス、すき。」
なんか、今度は俺の方が照れてしまって顔に出た。
「あたしにはもっと恥ずかしいこと
言わせたくせに。」
美月は舌を絡める色っぽいキスをした。
「愛してる。また、一人の夜に思い出すよ。
今夜のこと。」
「俺の、セックス?」
「んふ。そう。亮の。」
俺のセックスは、お前をイかせるためにある。
だって。抱いたことがあるのは、お前だけなんだから。
「欲しい時に、すぐ来てくれるんだったら。
恥ずかしいこと、いくらだって言うよ。」
「美月。」
なんだか、すごく切なくなって苦しかった。
もう、明日にはお別れなのだ。
「ずっと。ずっと、一緒にいたいな。」
そうだよ。俺はお前と結婚したいんだ。

ホテルの部屋を出て、会計を済ませていると、
後ろから他のカップルが出てきた。
美月が固まる。
「さ。いくよ。美月。」
俺も振り返って金縛りに合う。
「おさない、くん。」
「増田、さん。」
もちろん隣には万理ちゃんがいる。
「あは。ばればれ。長内くん、内緒にしてね。」
「もちろん。」
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俺たちはタクシーで寮に帰ってきた。
よく見りゃ、玄関ホールのプレートには
増田さんの部屋番号の上からでっかく
「外泊」の札が掛かってる。
「そうですかあ。」
俺は美月の腰に手を回しながら、独り言を言った。
きっと万理ちゃんの部屋に行くのだろう。
俺たちと同じように、思う存分したかったんだろうなあ、
と思ったら笑えてきた。
しあわせだなあ。好きな子に好かれて。
気まぐれな言葉責めも許してくれる。
そして、セックスも好きでいてもらってるのだ。
思い出して満足してくれるという。
俺たちが結婚するって、もう自然な流れだよな。
部屋に着くと、美月が布団を敷いてくれる。
「一つでいいじゃん。」
もう一組布団は入っているが。抱き合ってねむりたい。
「帰ったら、話あるっていったじゃん。おぼえてる?」
「うん。」
美月はシーツを整えながら振り返る。
「今、言っちゃおうかなあ。」
「んふ。そうする?」
おまかせしますといった様子で美月は俺の正面に向いた。
「俺は、あとにもさきにも、お前一人だけだから。」
美月は、にっこりして俺をまっすぐに見た。
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「結婚してくれ。一生、お前だけを愛す。」
「あたしも。亮だけ。結婚、しよ。」
えへへ。結婚かあ。長内美月。悪くないじゃんなあ。
鼻の下が思いっきり伸びて、目尻が下がったと思う。
「早く本社に戻らないと、ご挨拶にも行けないよな。」
「えへ。がんばってね。」
「そのまえに。」
俺たちは今度は声を殺して、一緒に揺れた。